ラインヘッセンなんかこわくない

ケスラーツィンクシルヴァーナーアイスヴァイン2018QmPアイスヴァインラインヘッセン白ワイングラス

ケスラーツィンクシルヴァーナーアイスヴァイン2018QmPアイスヴァインラインヘッセンフルートグラス

 

ケスラー・ツィンク・シルヴァーナー・アイスヴァイン2018・Q.m.P.・アイスヴァイン・ラインヘッセン

今回とても長いので2部構成にさせていただきました。

 

【第一部ドイツワインの格付】

先ずしつこく予告させていただいたドイツワインの格付呼称についてです。

自分の知識を整理するために整理してみました。

そもそもドイツの高級ワインはQualitätsweinクヴァリテーツヴァイン(補糖可能)とさらに上位のPrädikatsweinプレディカーツヴァイン(補糖ダメよ)がある。

 

で、

Q.b.A. (クー・ベー・ア―)とは

正式名をばQualitätswein eines bestimmten Anbaugebietesクヴァリテーツヴァイン・アインツ・ベシュティムテン・アンバウゲビーテスという

で、1単語づつ分解しますと

Q.(クー) → クヴァリテーツヴァイン → 高品質ワイン

eines    → アインツ                → からの

b.(ベー) → ベシュティムテン    → 特定の

A.(ア―) → アンバウゲビーテス   → 地域

で特定の地域とはどこよっつったら以下の13地域に決まっている①アール ②モーゼル ③ミッテルライン ④ラインガウ ⑤ナーエ ⑥ラインヘッセン ⑦ファルツ ⑧ヘッシッシェ・ベルクシュトラーセ ⑨フランケン ⑩ヴュルテムベルク ⑪バーデン ⑫ザーレ・ウンストルート ⑬ザクセン

ワインにQ.b.A. Mosel としてあれば「特定の13地域の中の一つモーゼルからの高品質ワイン」ということになるわけですね。

 

 

Q.b.A. (クー・ベー・ア―)より上位のQ.m.P.(クー・エム・ペー)とは

正式名をばQualitätswein mit Prädikat、クヴァリテーツヴァイン・ミット・プレディカート

とは同じく13地域からとれたワインで作られるのだが・・・

 

1単語づつ分解しますと

Q.(クー) → クヴァリテーツヴァイン → 高品質ワイン

m.(エム) → ミット         → 付

P.(ペー) → プレディカート     → 肩書

で、肩書とは果汁の糖度とか摘み方だとか積む時期だとかで6種類の格付けになっていて早い話が、「格付け」がぶどう「果汁の糖度」によってなされている。それがQ.m.P.(クー・エム・ペー)。アルコール度数を上げるための(補糖)が許されない、というかQ.m.P.を名乗るということは(補糖)しなくても十分アルコール度数が上がるワインですよ、ということらしい。

 

で、6種類の肩書を高級な順番に並べますと

 

① Trockenbeerenausulese、トロッケンベーレンアウスレーゼ

干しブドウに近い状態の糖度の高い果粒を使用した極甘口のワイン。

最低エクスレ度:150~154

最低アルコール度数:5.5%。

② Beerenauslese、ベーレンアウスレーゼ

貴腐や加熱したブドウで造られる甘口のワイン。

最低エクスレ度:110~128

最低アルコール度数:5.5%

③ Elswein、アイスヴァイン

寒波で凍ったブドウで造られる甘みが凝縮したワイン。

最低エクスレ度:110~128

最低アルコール度数:5.5%

④ Auslese、アウスレーゼ

十分に熟したブドウで造られるワイン。一般的には甘口だが辛口でアルコール度数の高いワインもある。

最低エクスレ度:83~105

最低アルコール度数:7%

⑤ Spätlese、シュペートレーゼ

収穫時期が通常より遅いブドウで造られる。やや甘口、辛口の場合はtroken(トロッケン)の表示

最低エクスレ度:76~95

最低アルコール度数:7%

⑥ カビネット(Kabinett)

通常通り収穫されたブドウで造られる。軽やかで繊細な味わい。標準的な高級ワインといってよく、幅広い料理に合わせやすい。

最低エクスレ度:67~82

最低アルコール度数:7%

 

エクスレ度:ブドウ果汁の糖分含有量の測定値。主にドイツのみで使用される。

 

 

む・・・・・・・・・

 

 

皆さんそろそろウンザリしてきたでしょ。顧問もゲンナリしてきました。

 

フランスやイタリアのワインになじんでいる飲んべ(ワイン愛好家)からすれば突っ込みどころ満載ですね。

 

 

・そもそも統制呼称に【高品質ワイン】なんて文言入れるなよ恥ずかしい。フランスのAOCもAOPもイタリアのDOCもDOCGもスペインのDOもDOCaも【高品質ワイン】なんて文言は入ってないぞ。

・畑は?村は?結局13の地域で作るのなら、果粒の状態や製造方法さえ守れば上級ワインになれるってことでしょ?【どこの畑で採れたのよ?】がどうでもいいならテロワールの違いなんか認めん!ってことだよね。

・補糖してないから高級ワインって・・・(補糖する必要がない位糖度の高いブドウ果粒を使っているから)という意味だとしてもだよ。そんなことどうでもよくね?ワインなんて香りと味でしょ。

・“原産地統制”呼称ではないんだね。最上位だというQ.m.P.には原産地、とか統制とかの単語、一個も入ってないもんね。だからQ.m.P.にフランスのAOCやイタリアのDOCGを対応させちゃいかんですな。品質区分とでもいうか、何か別の概念だね。

・だから今回取り上げるこのワインのエチケットも

Silvaner Eiswein・・・ブドウ品種とアイスヴァインをバーンと主張して。

[2018]・・・ヴィンテージを謳って。Deutsuher Prädikatswein・・・ドイツのプレディカーツヴァインだよを追記。Rheinhessen・・・13地域の一つだよを言うためだけにラインヘッセンという産地表示を付け足し。

深読みすれば Q.m.P.Eiswein とは「Q.m.P.のアイスヴァインですよ。高品質ワインですよ。産地はどこだって?どうでもいいじゃないすかそんなこと。フランス野郎やイタ公みたいに産地も教えろってんですかい?Rheinhesseラインヘッセンですよどうでもいいと思うけどなあ。だってアイスヴァインですよ。どこで採れようがアイスヴァインはアイスヴァインでっせ」

て言いたいんだな、きっと。だから普通のフランス野郎やイタ公みたいに産地AOC、産地DOCGみたいな表記の仕方しないんだね。

ケスラーツィンクシルヴァーナーアイスヴァイン2018QmPアイスヴァインラインヘッセンボトル

ケスラーツィンクシルヴァーナーアイスヴァイン2018QmPアイスヴァインラインヘッセンエチケット

 

やっぱりドイツワインの格付けって異次元。なんだか工業製品のノリに似ている。あるいは蒸留酒のノリと言うか。均一な高(品質)維持のために厳格な規定を設けました。というね。

ワインに均一な品質なんか求めちゃいないよ。あぜ道ひとつ隔てただけで違う味になる。作り手が変われば違う味になる。収穫年が違えば毎年違う味になる。

 

1本1本別のドラマがあるってのがワインの醍醐味じゃないのかね?

 

そんな顔に似合わないロマンチックなことを!なんて突っ込んじゃダメだってばそこの旦那。旦那だってそう思ってんでしょ。

 

このっ!ロマンチストが!

顔に似合わないのはお互い様っ!

 

 

ところで・・・

 

 

ドイツワインの格付けについてぶつくさ書いてきましたが、ドイツワインそのものをけなしてる訳じゃないからね。

出たっ!詭弁家「顧問」のお家芸。おもねり、ごまかし、大人の対応。

ってそんなに褒めるなよ。

 

【第二部ワイングラスの選択】

話は突然変わってワイングラスの件です

甘いワイン?無条件にパス!だったのでデザートワインというものを実は初めて飲んだんですね。

でも初めてだから勝手が分からずグラスを何にすればいいかについてTwitterでアンケート取らしてもらったんですね。↓こんなの

 

Twitterアンケート

 

多数意見は(小ぶりの)白ワイン用グラス。良かった良かった皆さんありがとう。だったのですが。

アンケート結果をツイートしたら、「全部試してみたらどう?」なんてぶっ飛んだ提案してきた輩がいたんですな。

こんなことを焚きつける奴は日本広しと言えども一人しかいない。

そうっ!安ワイン道場師範

 

止めてよそんな暴挙。やる訳ないじゃない。

 

でもものすごく面白そう

 

で、お調子者=顧問は乗っちゃったわけだ。

でもおかげで面白い結果が出ましたよ。

 

 

ではファコストムスコメンタール(注1)行きます

 

 

(フルートグラス)

ケスラーツィンクシルヴァーナーアイスヴァイン2018QmPアイスヴァインラインヘッセングラスフルートグラス
スパークリング以外で初めて使うな

パイナップルの香り。アタックは生き生きした酸味がまず先行。

 

(ボルドーグラス)

ケスラーツィンクシルヴァーナーアイスヴァイン2018QmPアイスヴァインラインヘッセングラスボルドーグラス
ボルドーグラスというかなんというか。汎用グラス。

アルコール臭が強く出て甘い香りが後退する感じ。ただフルートグラスで感じたパイナップルの他に赤リンゴのニュアンスが加わってくる。

 

(ブルゴーニュグラス)

ケスラーツィンクシルヴァーナーアイスヴァイン2018QmPアイスヴァインラインヘッセングラスブルゴーニュグラス
普段はピノ・ノワールに使ったりシャルドネに使ったり

駄目だこりゃ。アルコール臭がさらに強くなる。例えていうならセメダイン。子供のころよくやったプラモデル作りがフラッシュバック。

 

(白ワイン用)

ケスラーツィンクシルヴァーナーアイスヴァイン2018QmPアイスヴァインラインヘッセングラス白ワイングラス
リーデルヴィノム何年ぶりだこいつを使うの

香りはパイナップル、赤リンゴ。甘さと酸味が拮抗している味わい。このワインの良さが一番出ているかもしれない。

 

 

ボルドーグラスやブルゴーニュグラスも時間経過とともに強いアルコール臭は消えるんですがね。

やっぱりファーストインプレッションがすごいと評価は後退せざるを得ないすね。

 

結論。第一のおすすめは(小ぶりの)白ワイン用グラス、次にフルートグラス、ですかね。

最後に付け足しみたいでなんですが美味しかったです、このワイン。デザートワインは食わず嫌いだったけど、少なくともこのワインは酸味と甘みがバランスよく共存するイケてるワインでした。

 

ドイツのプレディカーツヴァインってのこんなに旨いんだ・・・知らなかったよ。

ドイツのアイスヴァインてこんなに旨いんだ・・・知らなかったよ。

そもそもデザートワインってこんなに旨いんだ・・・知らなかったよ。

 

すまなかったドイツのプレディカーツヴァインごめんよドイツのアイスヴァインうみゃいよデザートワイン。

 

 

ダンケ!(注2)

 

 

 

(注1)ドイツ語のつもりです。間違っていたらごめんなさい。

(注2)主に今回デザートワインのグラス選択についてTwitteのアンケートにお答えくださったフォロワーの皆さんに向けて感謝の言葉です。おかげ様で記事になりました。ちょっと体調崩しててアップがものすごく遅くなってしまいました。すんません。あ、今体調万全よ。忘れてた、師範にも絶大なるダンケ。

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