連作ワイン劇場「ワイン長屋の人々」第5話:ああ音楽が聴こえる

ムーチョマスブランコフェリックスソリスアヴァンティスバルデペーニャス

ムーチョ・マス・ブランコ・フェリックス・ソリス・アヴァンティス・バルデペーニャス

 

土曜の午後フランソワーズは引越しの挨拶をしに袋小路家を訪ねた。

 

「コンニチハ、ごめんなすって、コチラ袋小路さんのお宅ですか?」

亜弓(注1)は最近日課にしているパルティータ第2番ニ短調の終曲のセルフレッスンの途中だったのだが、あごに挟んだまま弓を離し声の方を見た。え!まあ!

1864年製のヴィヨームをちゃぶ台の上にそっと置き、改めて訪問者を見て、その美貌に驚いてしまった。

綺麗なお嬢さんだこと。わたくしの若い頃や娘のお房より美人かも知れない。こんな方、初めて拝見いたしますわ。

「はい、袋小路です」

「高名なワインブロガー、袋小路おとっつァんさんのお宅ですよね」

「高名かどうかはわかりませんけれど。袋小路おとっつァんはわたくしの主人です。ただあいにく今、留守にしてまして。多分今日は帰らないとか。どんなご用でしょう?」

亜弓は訝しんだ。あんな過疎ブログを読んでるなんて、まして袋小路が高名?このお嬢さん大丈夫かしら。(注2)

「初めまして。ワタクシ、フランソワーズいいます。今度引っ越してきました。そのご挨拶に寄らせてもらいました」

「これはご丁寧に恐れ入ります、で、どちらに越されてきたんですか?」

「伴さんのお隣りです。若旦那のお向かいにナリマス」

「え?でもあそこは幇間(たいこもち)の左岸豊作さんのお宅じゃなかったかしら」

「はい、ソコデス」

「ええとつまり」

「はい、今度豊作さんとメオトの契りを結ぶことになりまして」

「まあ・・それはそれは」

「豊作さん、なかなか籍を入れることにウンッて言ってくださらなくって」

「はあ・・・」

「日本に連れて帰ってもお前を幸せにする自信がない、なんておっしゃいましてね」

「はあ・・・」

「肝っ玉のちいせいおとこだな、と思いまして」

「はあ・・・」

「じゃまくせえ、てんで押しかけて来たんでゴザンス」

「はあ・・・」

「なんですか日本には押しかけ女房という婚姻制度があるそうで」

「はあ?」

「強引に引っ越してきて、女が幕府(ごこうぎ)に婚姻届を出したらダンナの署名捺印がなくても、婚姻が成立するんだとか」

「・・・何か随分誤解があるようだけど。押しかけ女房という言葉は確かにあります」

「なんて素晴らしい国なんでしょう!日本って。理屈もへったくれもなく、女の好き嫌いで全て決められるなんて!フェミニズムの先進国ですね!」

「・・・やっぱり誤解してるようだけど・・・まだこちらにいらして間も無いようだし、日本のことはおいおい」

「ま、今回は豊作もブツブツ言いながら判子押してくれたんでそこまで強行手段に出ずに済みましたがね。まったく世話のかかる野郎でさ」

 

亜弓は軽く眩暈を感じた。世話のかかる野郎・・・

 

「フ、フランソワーズさん?お名前からしてフランスの方ですか?」

「はい」

「あのう・・・豊作さんとはどうやってお知り合いになったんですか?ごめんなさいね、興味本意で」

「去年の夏、豊作がボルドーに遊(あす)びィきた時に引っ掛けられました」

 

亜弓の眼が光った。

「ボルドー?」

 

フランソワーズの眼も光った

「メドックの生まれよ」

 

 

亜弓は慌てて聞いてみた。

「ご実家は何かワインに関わるお仕事ですか?」

「はい、それほど大きくはありませんが、名前を言えばきっとご存知のシャトーの長女です。」

「すみません、主人や娘と違ってわたくしワインにそれほど詳しくなくて・・・お聞きしても分からないかも知れませんわ。娘が居ればよかったんですが、娘も今日帰らないとか」

「いいってことよ。大体わっしはフランスのワイン嫌いなんでさ。今や酒なんだか何なんだか訳わかんない代物になりやがって。どいつもこいつも貴金属とかバッグみたいにブランド品になっちまいやがってさ」

 

亜弓はクラクラしてきた。いいってことよ・・・わっし・・・

 

「フランソワーズさん日本語お上手ですね」

「とんでもねえ、わっしの・・・いえワタクシの日本語はどこか変だって豊作にも言われてます」

「あのう・・・」

「しかし、ヒトの日本語変だって、言えた義理ですかい。なんなんですかい左岸豊作って名前は?」

「あのう・・・」

「左岸が左岸に遊(あす)びィ来て、左岸生まれの娘を引っ掛けたなんて、バカバカしいったらありゃしねえ。わっしァ左岸豊作って名前を聞いた時、トーンときたね。ぜってェこいつの女房になろうって決めたんです。」

「あのうフランソワーズさん・・・」

「だから最初のデートの時に絶対ヤられちゃおう、って決めてて色々誘惑したのにキスもしやがらねえ。意気地のねえ野郎だなって呆れ返っちまいましたよ」

「フランソワーズさん、お綺麗だから・・・豊作さん臆したのかしらね」

「ちげえねえ、野郎ビビリやがったんだね」

 

崩れそうになりながらなんとか踏み堪えて亜弓はやっと尋ねた。

 

「あのうフランソワーズさん、日本語はどこで勉強なすったんですか?」

「ソルボンヌの東洋文化学部日本文学科です」

 

まあ、わたくしの後輩でしたのね。でもソルボンヌにそんな学部学科あったかしら(注3)

 

「ちなみに研究室は近現代文学捕物帖研究、卒論は(半七と平次のラングとパロール・綺堂と胡堂はどっちが工藤か?)デス。」

 

平仄があったわ!

亜弓は心から納得した。お勉強したテクストが良くなかったのね。

 

「てえへんだ!」

不意にフランソワーズが叫んだ。

「引越しのご挨拶に用意してきたもんを、置いてきちまった、おかみさん待ってておくんなさいよ。今ひとっ走りして・・」

「そんな・・・お気をお遣いいただなくてもよろしいのに」

「なあに、てえした物(もん)じゃござんせんて。それよりおかみさん、わっしァお名前お聞きそびれてました」

「亜弓といいます」

 

走り出す前にフランソワーズは振り返り、ウィンクして言った。

「素敵でござんした、亜弓のシャコンヌ。ヴィヨームなんてぇ名器(すぐれもん)下手な奏者(やりて)が弾くと返(かい)って変な音になっちまうもんだが、どうしてどうして、てェしたもんだ!」

 

亜弓は心底驚いた。

わたくしのバッハの無伴奏が良いっておっしゃってくださるかた、この長屋にだっていらっしゃるけど(注4)

少し音を聴いただけで、このヴァイオリンがヴィヨームだとわかるなんて。

 

フランソワーズ・・・・・

おそろしい人。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

フランソワーズはワインバックに入れて挨拶を持参した。

「おまっとさんでやんした。引越しのご挨拶に一寸(ちょいと)粋な物(もん)を考(かんげえ)てみました」

「ワインですか?」

「左岸豊作の女房が袋小路家に持参するもんがワイン以外じゃ格好つかねえじゃねえですか」

「ご丁寧に恐れ入ります」

「グラス2本(ふたっ)ばかり貸しておくんなさい」

「え?」

「飲んじまいましょうよ、亜弓も嫌いじゃねんでしょう?」

 

亜弓はフランソワーズの勢いに思わず頷いてしまった。

主人や娘じゃあるまいしお昼間から良いのかしら。でもたまにはいいかしらね。

 

「亜弓、面目ねえ、向こう向いててもらえますか」

「え?・・・あ、はい」

フランソワーズは抜栓して、ワインをサーブした。

 

ムーチョマスブランコフェリックスソリスアヴァンティスバルデペーニャスグラス

 

「こっち向いてくれてようがす。試してみておくんなさい。」

「ブラインドテイスティングですか?わたくしこういうのは・・・」

「まあ、そう言わずに、飲(やっ)てみつくんな」

「どうです?」

 

ムーチョマスブランコフェリックスソリスアヴァンティスバルデペーニャスディスク

 

亜弓は思った。

悪くございませんわこのワイン。さすがメドックのシャトーのお嬢さんがセレクトするだけありますわね。色は明るいレモンイエロー。粘性は中程度。香りはトロピカルフルーツ系?グレープフルーツが近いかしら。ああスワリングすると香りが甘く変化する。味わいは果実に例えるのが難しい癖のない甘み。洋梨?というよりそうね幸水あたりの和梨に近いかしら。甘味とフレッシュな酸味が拮抗してますわ。絶妙なバランスね。アフターに軽い苦みを感じる。長い余韻。長い余韻に軽い苦みがそっと寄り添っていますわ。だからかしらとても軽快。しっかりしたアルコール感なのにこの軽快さ。ああ音楽が聴こえる!

 

亜弓の眼が光った。

「ブラームスが聴こえますわ!」

 

フランソワーズの眼も光った。

「亜弓さんすごい!」

 

フランソワーズはちゃぶ台にあったヴィヨームを取った。

「お借りしますわ、よろしくて?」

 

返事を待たずにフランソワーズが弾き始めた

「いかが?」

 

亜弓の眼がまた光った。

「そうよ!コンチェルトの第3楽章。何故わかるの?」

 

フランソワーズの眼もまた光った。ヴィヨームをちゃぶ台に静かに置きゆっくり語り始めた。

 

「ブラインドテイスティングを怖がるのはおよしなさいひろみ。それよりワインと向き合おうとしないことこそを怖れなさい。今、同じワインを飲んで、ブラームスのバイオリンコンチェルト第3楽章が2人の心に響いたように、ワインの本質を見抜くのに知識なんてなくてもよろしいのよ。よろしくて?ひろみ」

 

わたくし亜弓なんだけど。と思いながら

この難曲を平気で弾きこなしてしまうヴァイオリンの腕前に驚き、口調が急に変わったことに面くらい、さっき教えたばかりなのに名前を間違われたことにも驚愕する亜弓であった。

 

フランソワーズ・・・・・

おそろしい人。

 

「では種明かしをしましょう。エチケットをお見せするわ。よろしくて?ひろみ」

「亜弓です」

 

ムーチョマスブランコフェリックスソリスアヴァンティスバルデペーニャスボトル

 

ムーチョマスブランコフェリックスソリスアヴァンティスバルデペーニャスエチケット

 

「白のムーチョ・マス。スペインのワインなんですね」

「スペイン語で言えばブランコ、ムーチョ・マスね。でもフランス語で言い換えてみて下さる?ひろみ」

「亜弓ですけれど・・・白のムーチョ・マス・・・ブランムーチョマス・・・ブランマス」

 

2人は同時に叫んだ

 

「ブラームス!」

 

亜弓は少々憮然とした表情で

「だからテイスティングでブラームスが聴こえたっておっしゃりたいの?それいくらなんでもあまりに」

「よろしくてよ。そもそもワタクシの名前が出た1行目でどうでもブラームスを絡ませて落とすだろうことは賢明な読者諸兄の皆様お気付きでしょう?」

 

亜弓は吹き出した。

「それもそうねウフフフ」

 

日が暮れようとしていた。

悪いことに2人はワインを飲むと、ヴァイオリンを弾きたくなって仕方ない性分だった。

その後2人の弾き比べ、褒め合いが延々と続いたのだった。

 

長屋の住人の誰1人もまともに睡眠を取れない夜の始まりだった。

 

【2023年2月11日公開 800円台 消費税10%】

 

 

(注1)はい、袋小路家のおっかさんの名前を始めて明かします。亜弓といいます。「袋小路亜弓」何かの漫画の登場人物をもじってシャッフルしたみたいだって?偶然ですよ偶然。

 

(注2)真昼間から貧乏長屋で超高額ヴァイオリンでバッハ弾いてるあんたこそ大丈夫なのかよ。

 

(注3)もちろんデタラメです。んなもんありません。

 

(注4)いねえよ

 

 

おかげさまで、やっと伏線が回収できました。つまりはこういうことでした。ところでお尋ねしますが、顧問のブログの読者やってるくらいだから、貴女も貴男もきっと変わり者(もん)でしょ?しかもちょっと斜に構えてらっしゃるでしょ?ということはきっとサガン読んでないですよね?

チッチッチ、駄目々々。食わず嫌い駄目ですよ。サガンいいですよ、本当にいいですよ。

ブラームスはお好き          フランソワーズ サガン
created by Rinker
dtmn2033-22

 

もいっちょサガン

悲しみよこんにちわ          フランソワーズ サガン
created by Rinker
dtmn2033-22

 

(色々な意味で)おそろしい漫画

ガラスの仮面
created by Rinker
dtmn2033-22

 

しかしつくづく思ったんだが、竜崎麗香の「よろしくて」ってあらゆる論理をなぎ倒してゆく、すさまじい破壊力を持ってますな。便利だわこのパワーワード。ということでオマージュも込めて広告もういっちょ。

エースをねらえ!
created by Rinker
dtmn2033-22

 

ついでだ。

ムーチョ マス 白
created by Rinker
dtmn2033-22

 

 

第6話へ続く

 

 

 

 

 

 

ハワイなんかこわくない2日目

 

ワイキキビーチ

 

昨日は雨が降っていて、風が冷たくて夜景ツアーというか難行、苦行というか。
しかし雨季のハワイって寒いねえ。昼間はまあ暖かいけど、夜は日本の10月くらいの体感気温ですよ。

さて2日目です。あえて雨季のこの時期に来たのはこれがどうしてもしたかったから。

ホエールウォッチング

ハイアット・リージェンシーの正面玄関からバスで移動、ホノルル港ピア8から出航です。

ホノルル港ピア8はこの辺り

※ホノルル港全体とか、オアフ島全体の中での位置関係は地図を引いて確認してみてください。

我々をクジラさんのところまで連れて行ってくれる「スター・オブ・ホノルル号」の雄姿を見よ!

スター・オブ・ホノルル号
スター・オブ・ホノルル号

 

ベタな名前だな、なんて言っちゃあいけません。観光地ってなそんなもんです。

ワイキキをはるかに臨む沖まで出れば

スター・オブ・ホノルル号から見たワイキキ
スター・オブ・ホノルル号から見たワイキキ

 

虹が我々の行く手を祝福してくれる。(もう顧問の文章表現までベタ。昭和歌謡かよ)

本当はきれいに180°の虹の形。でかすぎて写真に収まらず。
本当はきれいに180°の虹の形。でかすぎて写真に収まらず。

 

もう本日のハイライト行っちゃいますね。クジラの動画です。

本当は3回ぐらいウオッチングできたんですが、興奮しすぎてカメラの向きがあさってのほうへ。ちゃんと撮れてたのはこれくらいでした。

このオプションツアーは午前中で終了のツアーでしたので、午後の空いた時間はワイキキビーチを娘と散策。妻は足がちょっと悪いので(常時杖を持っているので)砂浜とかはNGなので少し待っててもらいました。まあ散策というか、ちゃぷちゃぷばしゃ―ぬれちゃった、というか迷走といか徘徊というか。
一応、用意はして行ったんですが、この段階では泳ぐ気は全く失せてました。だって寒いし。
ほんと、この泳いでる人たち大丈夫なんかな?風邪ひかない?というレベル。日差しは強いし乾燥してるから上がればあっという間に乾くんでしょうが・・・

冒頭の写真もう一回行きます。ホテルから5分で行けるビーチです。

 

ワイキキビーチ
ワイキキビーチ

 

ビーチからホテルに戻って、ちょっと休んでたらうたた寝。気が付いたらもう夕方でした。

1つ忘れてた。すんごいの見たんだった。
ホテル近くのABCマート(オアフ中やったらある小規模スーパー)でビーチサンダルを物色しながらワインも物色してた時に衝撃のプライスを発見しました。思わず写真撮ってしまった。

フレシネ・コルドン・ネグロ
フレシネ・コルドン・ネグロ

あに?あんだって?

$21.99(¥2441)だあ?

このブログでも取り上げてるけど、フレシネ・コルドン・ネグロなんて日本じゃ¥1,000前後だぜ?

この後、オアフ内のスーパー、ドラッグ・ストアを見た印象ではフランスワインはやや割高、アメリカのワインは高かったり安かったり、店によってべらぼうに安い。でもスペインの安カバが2400円台って、こんな極端な値付けはありませんでした。いやびっくりしたなあもう。これを見たときには「日本人でよかった」と思いましたよ。

はい。急にワインブログっぽいこと書いちゃってすみません。多分この旅行記シリーズはワインに興味ない方も大勢訪れてくれそうなのですが、一応ワインブログなのでたまにこんな話題も出てきます。

さて晩御飯です。
ホテルのコンシェルジュに「チーズケーキ・ファクトリーで食事したい」と相談したら。「混みますよー、待ちますよー。はっきり言ってハワイで一番混むレストランですよー」なんて脅かされてしまった。意を決して行きました。ずんずんと。場所はホテルの目の前なんですけどね。約1分。

受付で「スリー」つったら「ネーム」って聞かれて「コモン」と答えたら(注1)、日本のショッピングセンターのフードコートで渡されるような(ビービーピカピカ)するやつを渡されて「トェンティミニッツ」を言われました。
ハワイは英語しゃべれなくても大丈夫ってほんとだな!

チーズケーキ・ファクトリー・ホノルル外観
チーズケーキ・ファクトリー・ホノルル外観

 

店の入り口辺りで写真とか取っていたら、10分くらいで(ビービーピカピカ)が鳴ったので受付に戻ったら「コモンカモン」とか言われて(嘘です名前呼ばれただけです)。席まで案内してもらいました。
「ジャパニーズメニュー?」と聞かれたので「イエス」と答えたら。日本語のメニュー持ってきてくれました。
ハワイは英語しゃべれなくても大丈夫ってほんとだな!

オーダーしたのは「Hibachi Steak」なるお肉料理と「Tomato Basil Pasta」なるパスタの2品。アラカルト2品だけですけど十分なんですよ。写真ではうまく伝わらないかもしれませんが、ハワイボリュームです(アメリカンボリュームなのかもしれませんが)

Hibachi Steak
Hibachi Steak
Tomato Basil Pasta
Tomato Basil Pasta

 

さて、ワインです。
ワインリストには、ピノ・ノワール、メルロー、マルベックが載っていました。

このメニューだったらマルベックもありかな?とか思いましたが冒険したくないんでマーク・ウェストのピノ・ノワールというやつを(やっぱり冒険したくないんでグラスで)頼んでみました。

マーク・ウェスト・ピノ・ノワール
マーク・ウェスト・ピノ・ノワール

うーん、このピノがグラスで$9.50(¥1054)ねえ。香りが弱いな。上品で抑え気味と言えばいいのだろうけどちょっと特徴がつかめない。
後で調べたところ日本に入ってきてないようで。日本で再検証とか出来ないことがわかりました。残念。

お料理はおいしかったです。ごちそうさまでした。給仕担当してくれた笑顔の素敵な店員さんとってもいいサービスでしたありがとう。やり取りが混乱して言ってることが分からなくなって、本当は$12位払うべきだったチップを$2しか払っていないことに後で気が付きました。すみません。

シドい客!

ハワイは英語しゃべれなくても大丈夫ではありませんでした。お粗末。

そのあとは「カラカウア通り」を3人で散歩して前日、目を付けておいたLongs Drugsというドラッグストアに向かいました。

ケンダル・ジャクソンヴィントナーズ・リザーブ・シャルドネ2018ボトル
ケンダル・ジャクソンヴィントナーズ・リザーブ・シャルドネ2018ボトル

 

ケンダル・ジャクソンヴィントナーズ・リザーブ・シャルドネ2018エチケット
ケンダル・ジャクソンヴィントナーズ・リザーブ・シャルドネ2018エチケット

 

ケンダル・ジャクソンヴィントナーズ・リザーブ・シャルドネ2018が$10.99(¥1220)

すんごいですね。こんなことがあるんですね。海外旅行の醍醐味ってこの辺ですかね。(注2)

この日はこいつを飲(やっ)ておやすみなさい。顧問、お前、飲みすぎ。いいのいいの。

 

ア フイ ホウ

 

 

(注1) すみません、ここはハンドルネームで置き換えさせていただきました。
(注2) 日本だとネット酒屋さんの相場で¥2400位

【2020年3月1日公開】

 



 

 

 

安くて美味しいワインなんかこわくない7

ソロロシャルドネ

 

ソロロ・シャルドネ

 

ソロロ?何それ?とか聞かんでね。

 

「奥会津の伝統工芸品の材料だ!」

それヒロロ

「摺って醤油垂らしてご飯にかけると美味しいやつ」

それトロロ

「鰹節かけて醤油垂らしてお湯をさす美味しいやつ」

それ昆布のトロロ

「雨に日に葉っぱの傘差してバス停に立ってる大っきいの」

それトトロ

「妖怪退治して自分の身体の欠損を取り戻すという漫画」

それどろろ古っ!

「漫画史上もっとも弱っちい宇宙からの侵略者」

それケロロであります

「ほら 足元をみてごらんこれがあなたの歩む道」

それキロロ

「新浦安で武蔵野線に乗って西船橋で総武線各駅停車に乗り換えて船橋で東武アーバンパークラインに乗り換えて」

それ帰路

 

古典的な掴みにお付き合いいただきありがとうございます。何処かで見たような文章だなって?

錯覚ですよ。気のせいですよ。旦那疲れてるんですよ奥様お疲れじゃありません?

 

前回の記事に続き安ワインだけど希少なワインのご紹介です。

コープでしか買えないっていう希少ワイン。コープの店舗でも買えますけど会員証は?って聞かれますよー。うざいよー。

 

ね、希少でしょ

 

これも何処かで見たような文章だなって?

錯覚ですよ。デジャブですよ。番頭(ばんと)さん疲れてるんですよ女将(おかみ)さんお疲れじゃありません?

 

掴みはそろそろ終わりにしてそろそろソロロとはなんのことか語りませんとそろそろウンザリしてきたでしょ(笑)顧問もそろそろ飽きてきました。

 

ソロロシャルドネボトル

 

 

 

 

 

 

 

ソロロシャルドネエチケット

 

 

 

 

 

 

 

コープオリジナルのこのワインシリーズの「ソロロ」って言うブランド名は裏エチケットの説明には “スペイン語の造語で黄金の太陽を意味します”とか書いてある。

 

 

ネットの翻訳サービスで「黄金の太陽」をそのまま入力するとスペイン語では「Sol Dorad 」ですて。・・・・なんか遠いね?

でもSol が太陽なのは分かったので、試しにoroを翻訳したらoro  は金だって。

そんならわかるわ。sol で太陽oroで金。

単純にくっつけただけだけですね。

本当はソロオロとでも読むところをソロロにしちゃったんでしょうね。

 

サイモンアンドガーファンクルをサイモナンガーファンクルなんて歌うのと一緒ですね。出典はブレバタの「あの頃のまま」(注1)です。

 

サイモナンガーファンクルアッアー久しぶりに聴く♩♩てなもんでさ。

 

60歳還暦丸出しの世代感あいすまねえ。

 

 

テイストティングコメントでござんす。

 

ソロロシャルドネグラス

 

 

 

 

 

 

 

ソロロシャルドネディスク

 

 

 

 

 

 

 

透明なレモンイエロー。粘性は弱(よえ)エ姿。サラッとしている。香りはパイナップル、ライチ、忍冬辺りの白い花の香り。初心(うぶ)な酸味となめらかな甘味。アフターにパイナップルとレモンの香りと味が喉奥から昇って来るてエ塩梅(あんべえ)。十分(たんまり)なアルコール感。四半刻(しはんとき)くれエで温度が上がってくると、甘みと酸がだんだん強くなる。期待してなかったせいか返(かい)ってとても旨えと思っちまいまさ。

 

エンディング行きます。

 

「あの頃のまま」の終わりでエンディングとさせていただきます。

 

E  Am  E  C  F#m7-5  Dm7  Em7  Am

 

ところで江戸弁では(エ)が(イ)に替わったりします。(注2)

お前(マエ)→(マイ)

返って(カエ)→(カイ)

当然(エー)は(イー)です

このコード進行を江戸弁で翻訳するてえと。

 

E  Em  E  C  F#m7-5  Dm7  Em7  Em

 

楽器お持ちのかたア鳴らしてみておくんなさい。

最初のE  Em  E  Cは「ありかな?」ですが最後のEmのけったいなこと!実に珍なるものでゲス。

こんなバカなことするのアお前(まい)くらいだって?だって仕方ないんで。

「バカでトンチキななあ江戸っ子のとうり相場でい」

江戸っ子じゃないけど

 

 

 

 

(注1)作曲者のユーミンのも悪くないし稲垣潤一さんのバージョンもいいけどこの歌はブレッド&バターだよな。涙。

(注2)もっとも(イ)が(エ)に替わる場合もあります。

大工(ダイク)→(デエク)

大根(ダイコン)→(デエコン)

江戸弁てエなあ法則があるんだかないんだか、実にややこしい言語でござんすね。こっちの言い替えで翻訳しますてエと、こうなる可能性もありやした。

 

A  Am  A  C  F#m7-5  Dm7  Am7  Am

 

試しに鳴らしてみますてえと。やっぱりA  Am  A  Cは「ありかな?」ですが最後はさっきのより、いっそう珍でござんすね。

【2019年12月29日公開 消費税10%】

 

 

 

 

 

 

 

安くて美味しいワインなんかこわくない6

エイティーンシャルドネ2018

 

もうね。諦めました。

この記事を上げた後にあっという間に「安くて美味しいワインなんかこわくない5」がトップに躍り出ちゃって。つくづくこのブログの読者層の皆様って・・・

この記事のタイトルも「セントラル・ヴァレーなんかこわくない2」から「安くて美味しいワインなんかこわくない6」に変更します。

低所得者層の星、顧問です!溜息。

このページを初めて読む方はこのタイトルにしなかった、顧問の抵抗と苦闘の歴史を以下読んでやって下さい。

【2019年12月28日追記】

 

エイティーンシャルドネ2018

生産者はボデガス・イ・ヴィニェドス・デ・アギーレ

前回I8(エイティーン)のカベルネソーヴィニヨンが美味すいとのたまわっておいてそのシャルドネ取りあげるのに「安くて美味しいワインなんかこわくない6」にしないのはなぜかと言いますと。

気まぐれです。

なんて、そんな訳ないでしょ。当然、タイトル一つとったって、そこには深慮も策謀も陰謀も隠されていますよ。ブォーッホッホ(注1)

 

エイティーンシャルドネ2018ボトル

 

 

 

 

 

 

 

エイティーンシャルドネ2018エチケット

 

 

 

 

 

 

 

ワタクシのブログの読者の皆様って、恐れ多くも貧乏人ばっかり。だから「安くて美味しい〜」なんてタイトルつけようもんなら、そこばっかり見に行きます。

例えば先月2019年5月にアップした「安くて美味しいワインなんかこわくない5」は2019年6月20日現在でもう人気ランキング17位ですよ。

このランキングはズボラなブログ主の性格を忠実に反映して、期間とか設定せずにブログ開始以来の記事をアクセス順に並べたものです。

当然古い記事の方が上位に上がりやすい訳です。当ブログの最初の記事「ブルゴーニュなんかこわくない」は2019年6月20日現在で堂々第16位。

しかしながら新参者「安くて美味しいワインなんかこわくない5」も堂々第17位。

新参者なのに凄い勢い。

6月23日でとうとう追い抜いて16位。6月28日で12位。破竹の勢いです。ってこれじゃダメなんだわ。

放置しておくと本当は顧問が1番読んでほしいと思ってる記事・・・「高級ワインで笑いのエッジが立っている記事」を押しのけて、「安くて美味しい〜」シリーズが上位独占を果たしてしまう訳です。どんな塩梅か狐さんにお願いして皆さんを化かしてもらいますね。コーン。

 

 

ランキングスクリーンショット

 

 

はいお終い。

今見たの狐に化かされただけですからね。幻覚ですよ。幻ですよ。忘れてね。こんなランキングだと安ワインしか扱ってない風に見えちゃうじゃないですか。これはブログの危機、こっちは黒猫のジジ。

無難に今出ているみたいなランキングにしておけば・・・

まるで高級なワインのことも扱ってる全方位ブログみたいに見えるじゃない!

そすれば「いつもグランヴァンを飲んでる成金のクソな金持ち」様ともお友達になれそうじゃない!

そすれば、将来こんなことが起きても不思議じゃないじゃない。

例えば高級ワインしか扱ってないクソな通販サイトの広告担当の方が拙宅までおいでになって・・・

 

「顧問様。ブログの片隅で結構です。手前どものクソな通販サイトのワインの宣伝を」

「ほほう、で、いかほど出すおつもりじゃ」

「こんなところでいかがでしょう?」

「悪くはないと思うがのう・・・おぬしのところのクソなサイトは成金のクソな金持ち様が主な顧客なんじゃろ?少々渋くないかえ?」

「そうではございますが、やはり高額商品、宣伝しても成果に反映しない場合も多々ございます。リスクも考えませんと」

「では、こうしたらどうじゃ、成功報酬方式にして成約したら支払う形にして」

「なるほど、名案でございます。では改めて計算させていただきます。少々お待ちを・・・・・・・・お待たせいたしました。例えば成金のクソな金持ち様が○○○コンティなんぞをクリック、成約されたとしたらこんなところで」

「ブォーッホッホ、笑いが止まらんのう」

「それもこれも成金のクソな金持ち様のおかげでございます」

「成金のクソな金持ち様に足を向けて寝てはいけんのう」

「左様でございますなあ。ヒイーッヒッヒ」

「ブォーッホッホ」

 

テイスティングの感想行きます。

 

エイティーンシャルドネ2018グラス

 

 

 

 

 

 

 

エイティーンシャルドネ2018ディスク

 

 

 

 

 

 

 

 

麦わら色に近い、やや濃い目のレモンイエロー。粘性は中程度。パッションフルーツ、オレンジ(の皮)反爽やか系のトロピカルフルーツの香り。味わいは香りのイメージとは真逆の爽やか系。甘さが全くなく、キリッとした酸味。アフターに軽い苦味。余韻は微か。豊かなアルコール感なのに全体の印象はスマート。好きなタイプのシャルドネだ。と、言うか。ここまで酸味を前面に打ち出したシャルドネってあまり出会ってなかったかもしれない。香りがチョット個性的なのが残念ですが、500円台なのにちゃんとワインになってます。

 

500円台

 

こんなワインばっかり取り上げてて、最高で5400円程度のワインしか取り上げてないのに前方位ブログなんて無理あるよね。当然グランヴァン取り上げた記事なんてないもんね、もちろん飲んだことだってないもんね(注2)

こんなじゃ、成金のクソな金持ち様このブロブ訪れてくれないよね。

でも来てねー。成金のクソな金持ち様。頑張って高いワインのことも取り上げますからね・・・いつになるかわからんけど。ブォーッホッホ(注3)

 

だからと言って現在の愛読者の貧乏人の皆様も離れちゃやーよ。

 

 

 

 

(注1)最近気に入ってます。

(注2)たまたまクソな・・・違う違うウソみたいな幸運で大当たりの福袋を買いました、という記事は書いたことあります。はい飲んでないです。ウソみたいな幸運は飲んで「夢になるといけねえ」から。

(注3)最近気に入ってます。

【2019年6月29日公開 消費税8%】

 

 

しゃれの分かる粋な旦那はこちらをクリック!
クリックしただけでお買い上げになんかなりませんから安心してクリック!

ロマネ・コンティ
created by Rinker
dtmn2033-22

 

 

 

 

 

ムルソーなんかこわくない

 

アルベール・ビショー ムルソー 2013

 

ヤオコーワインの日、20%OFFで購入。結果5100円台でゲトできました。このくらい高額になると20%OFFってでかいよなあ。1er Cruじゃなく村名ムルソーですけどね。

 

でもムルソーだよ!

 

ムルソー?なにそれ?とか聞かんでね。

 

「ああ、胴体だけのマネキン」

それはトルソー

「ああ、あのめったやたら格言を残した人ね」

それはルソー。

「代表作眠れるジプシー女の」

それ画家のルソー

「いつかカリフォルニアのワイナリー巡りとかしてみたいなあ」

それは夢想。

「あ、いけない」

それは粗相

「スティーブ・マックイーンがバイクで鉄条網をこえようとする映画ね」

それ大脱走

「有名なホワイト企業・未来工業株式会社では禁止されているっていう」

それ報連相

「おひたしにすると美味しい」

それはほうれん草

「正式名をばカベルネ・ソーヴィニヨンと言う」

それはカベソー

「前略で始まるお手紙の終わりだ!」

それ草々

「三国志で敵役の」

それは曹操

 

地図いきます。ムルソーってこの辺です。

 

古典的な掴みにお付き合いいただきありがとうございます。お疲れ様でした。

高級ワインも顧問の手にかかっちゃブランドイメージ台無しですな。

 

アルベールビショームルソー2013ボトル

 

 

 

 

 

 

 

アルベールビショームルソー2013エチケット

 

 

 

 

 

 

 

偉そうなのに対してどうしても茶化したくなる、顧問の病気です。

なんか偉そうなのって嫌いなんですよね。そういえばそもそも

 

ワインて偉そうっ💢

 

よく言うでしょ「ワイン初心者です」とか。焼酎初心者とかビール初心者とかウィスキー初心者とか言いませんよね?

日本酒初心者とかもあまり言いませんよね。

ワイン好きもワインに興味ないシトもそういう言い方普通にしますよね「ワイン初心者」

「私のことちゃんと勉強してねっ!勉強しない人は初心者と呼ぶわよっ!おーほほほっ!」

ワインを知りたきゃ学習したり、経験を積んだリしろ、と言いたいわけだ、ワインの奴は。

 

たかが酒の癖になんか偉そうっ💢

 

ワインのことを何年もここまであれこれ書いてきて今更何言ってんの?って思いますよね。

 ワインに反感、感じながらも大好きで。愛さずにはいられないけど茶化さずにもいられないのです。

当ブログはワインへのねじ曲がった愛情の発露なのです。あ、そうだったのか。今気が付いた。

 

ムルソーに戻ります。

 

アルベールビショームルソー2013グラス

 

 

 

 

 

 

 

アルベールビショームルソー2013ディスク

 

 

 

 

 

 

 

テイスティングコメント行きます。

とてもハッキリした黄金色。輝きのあるディスク。意外に粘性は弱くさらっとしている。香りは力強い。カシス、パイナップル、蜂蜜。白ワインでカシスを初めて感じた。先ず香りの力強さに圧倒される。味わいは生き生きした酸味、ふくよかな甘み、かすかな苦味。十分なアルコール感と相まって全体の印象はグラマー。断言します、うみゃいです。

ムルソーがうみゃいなんて当たり前のことを、そんなドヤ顔で言われてもね、ってお思いでしょ?

こんなのドヤ顔のうちに入らないですよ。本当のドヤ顔とはクリスティアン・テイーレマンが演奏後に観客の方へ向き直った時に見せるアレですよ。(注1)

 

 

 

 

(注1)クラシック音楽ファンじゃないとなんだか分からないオチでした。すんません。今年のウィーン・フィルニューイヤーコンサートの指揮がクリスティアン・テイーレマンだったので思わずオチに使わせていただきました。いやー、あのドヤ顔健在だったなあ。いつかティーレマン指揮ウィーン・フィルとかシュターツカペレ・ドレスデンの演奏会とか行ってみたいなあ・・・・・それも夢想。

【2019年1月13日公開 消費税8%】

 

※ヤオコーさんって関東にしかないんだよな。ローカルな記事で失礼しました。少々の高い安いはどうでもいい富裕層の皆様はもちろんネットの酒屋さんでも買えます。

アルベール ・ビショー ・ムルソー
created by Rinker
dtmn2033-22

 

 

 

 

 

シャブリなんかこわくない2

ジャフランシャブリ2015
ジャフラン・シャブリ2015

コストコです。コストコで買ったワインです。
とても美味しかった。同じシャルドネでもシャブリは明らかに違うってことを再認識。あんまり生産地を試しもしないでシャルドネ苦手もないもんだと深く反省。果実味が変な方向へ言っちゃう、プラス桃の香りが少しでもするようなら発狂。そういうことがないものねえ。以前、AOC的にもう少し低いランクの【プチシャブリ】飲んだ時も美味しかった。

さて今回「ブルゴーニュなんかこわくない」じゃなく「シャブリなんかこわくない」にしてみました。

過去シャブリを扱った投稿があったのでそっちを「シャブリなんかこわくない」に変えて、こっちは「シャブリなんかこわくない2」にしました。

当ブログタイトルの一貫性のなさは賢明な読者の皆様お気付きだと思いますがその国の広い行政単位だったり狭い行政単位だったり漠然と地域名称だったり

AOC(注1)やAOP(注2)やDOC(注3)やDOCG(注4)やDO(注5)やDOCa(注6)をタイトルつけるときもあれば
国名にしちゃうときもある

選択基準は以下の通りです

①よく知られている
②括りやすい
③ウケ狙い(そうですイスラエルなんかこわくないは狙いました。狙い外れてねえかすみません)
④あまり考えてない

でもってシャブリは「ブルゴーニュなんかこわくない」で括ってたんですが、シャブリはシャブリだけで分離独立することにしました。

ワインバカにとっては意外なんだけど、シャブリってなんか有名みたい。なにやらブルゴーニュより知られているよう。
というわけで①の基準に則ってシャブリ地区のワインは「シャブリなんかこわくない」に統一することにしました。パチパチ。

同じブルゴーニュで既に「ボジョレなんかこわくない」ってやっちゃってるしね(これ選択基準④ね)

そういうわけでシャブリ地区の地図貼っときますね

シャブリはディジョンのずっと左上のあたりですね。ちなみにディジョンの左下あたりには超高級赤ワインの産地が広がって、というか狭まってますね。

さて、分離独立したところで、シャブリってなんぞやのお勉強会。
シャブリ地区の特徴は石灰質が豊富な粘土質。さらにグラン・クリュ全てとプルミエ・クリュの一部はジュラ紀の一時期である「キンメリジャン」と呼ばれる、牡蠣殻を多く含む土壌である。

【高額な】シャブリの奴は陸地になる前の海の時代からここで作られるワインは美味しいのが出来ると運命づけられていた。そう言いたいわけだ。

つまりわたくしって生まれる前から選ばれていたのよ。オーホホホ!だいたい「キンメリジャン」以外のお里で生まれようなんて恥ずかしくありませんの?オーホホホホホホッ!

ああむかつく。

ジャフランシャブリ2015ボトル

 

 

 

 

 

 

 

 

ジャフランシャブリ2015エチケット

 

 

 

 

 

 

 

で今回取り上げるシャブリはキンメリジャンなのか違うのか?
よくわかんないね。ミネラリーだとは思うけど。
生牡蠣食べる訳じゃないからこの辺はもういいや

ジャフランシャブリ2015グラス

 

 

 

 

 

 

 

 

ジャフランシャブリ2015ディスク

 

 

 

 

 

 

 

抜栓しただけで香りが立ってきた。すごい。
照りのあるレモンイエロー。粘性は弱くサラッとしている。
マスカット、ライチ、青りんごの香り。果実味よりミネラル感がやや強いかな。フレッシュな酸味とスムーズな苦味。豊かなアルコール感。

今回生牡蠣じゃなく、牡蠣フライと合わせてみました。
某ワインショップのソムリエに教えてもらった「シャブリは揚げ物全般に合いますよ」てなことだったので実践した結果は大成功でした。

と、ここまで書いてきて今回どうやっても落ちそうにない展開に頭を抱える顧問一人。

さて、どう落とすか?これで終わりでは、まるでワインブログ、もしくはSNSワイン投稿のようではないか。

『今年のボージョレ・ヌーボーもう飲みましたか?私は今年も一番乗りイベントに参加しました』
『ワイン苦手だったけどコストコで買うようになって詳しくなりました』
『国名とブランド名です。ブドウ品種?ヴィンテージ?なにそれ?』
『俺ってこんな高いワイン飲んだんだぜ。すごいだろう』
なんていう連中と変わらんじゃないか。

て、お前も通ってきた道なんじゃねえのって?

もうっ・・・・・・・いじわるっ。カバッ。

 

 

(注1)Appellation d’Origine Controlee (アペラシオン・ドジリーヌ・コントロレ) 【原産地統制呼称】
フランスの高級ワインの地域(村とか畑とか)の統一した呼び方

(注2)Appellation d’Origine Protegee (アペラシオン・ドリジーヌ・プロテジェ) 【原産地呼称保護】
2009年以降のフランスの高級ワインの地域(村とか畑とか)の統一した呼び方。EUの規定に従えばこの表記になる。ただしフランスに関しては従来のAOC表記でも許される・・・こんなあいまいなルールだと次第にこれ使われなくなるんじゃないかね。二千円札とかE電なんかと同じ運命をたどりそうな気が。

(注3)Denominazione di Origine Controllata(デノミナツィオーネ・ディ・オリージネ・コントロッラータ) 【原産地統制呼称】
イタリアの高級ワインの地域(村とか畑とか)の統一した呼び方

(注4)Denominazione di Origine Controllata e Garantita (デノミナツィオーネ・ディ・オリージネ・コントロッラータ・エ・ガランティータ) 【保証つき統制原産地呼称】
イタリアのもっと高級なワインの地域(村とか畑とか)の統一した呼び方。政府が認可(ガランティータ)したことを証明するシール付

(注5)Denominacion de Origen (デノミナシオン・デ・オリヘン) 【原産地呼称】
スペインの高級ワインの地域の統一した呼び方

(注6)Denominacion de Origen Calificada (デノミナシオン・デ・オリヘン・カリフィカーダ) 【原産地呼称】
スペインのもっと高級なワインの地域の統一した呼び方。もっとも現在はリオハとプリオラートだけ。
プリオラートはカタルーニャ語のDenominacio d’Origen Qualificadaを表示に使っている。

【2017年6月17日公開 消費税8%】

 

 

 

 

 

安くて美味しいワインなんかこわくない3

・・・・・・ワイン安くなったよね

ボルドーの格付けワインとかブルゴーニュの1erCruとかGrCruとかの話じゃなく
(この辺は変わらず高いしボルドーは年々高くなっている印象)アルゼンチン、オーストラリア、スペインあたりの美味しいワインの話。

ということで安くて美味しいシリーズ3回目は500円台に挑戦(注1)。

トップバリュコンドルシャルドネセミヨン2015ボトル

 

 

 

 

 

 

 

トップバリュコンドルメルロー2015ボトル

 

 

 

 

 

 

 

トップバリュコンドルソーヴィニヨンブラン2015ボトル

 

 

 

 

 

 

 

ヤリワイルドスワンカベルネソーヴィニヨン2015ボトル

 

 

 

 

 

 

 

ヤリワイルドスワンシャルドネ2015ボトル

 

 

 

 

 

 

 

おなじみになりましたこの冒頭書き出しですが、申し訳ござんせんアルゼンチンでもなくオーストラリアでもなくスペインでもなく

チリです。

やっぱり限界がありました。ここまで来るとチリ産さんの出番です。
しかも、今回取り上げるのは全部スーパーさんのPBか、スーパーさんがインポーターを兼ねている、
日本国内においてはPBみたいなノリの2種類です。

 

いや来るとこまで来たな(涙目)
まさか自分がプライベートブランドを紹介することになろうとは

ラフィットとかムートンとかに旨い不味いなんてコメントしていた顧問はどこに行ったんだろう(嘘)

オーブリオンとからラトゥ―ルとかマルゴーとか(嘘)

白い馬とかオーゾンヌとか(嘘)

ペトリュスとか(大嘘)

ジャイエとか(病的な嘘つき)

DRCのロマ・・・誰か止めてくれー!

 

はい気を取り直してイオンさんのプライベートブランドから3名様ご登場

トップバリュ・コンドル・シャルドネ・セミヨン2015
(チリ・セントラルヴァレー)

トップバリュコンドルシャルドネセミヨン2015

 

 

 

 

 

 

 

 

トップバリュコンドルシャルドネセミヨン2015ディスク

 

 

 

 

 

 

 

ほんのりグリーンの入ったイエロー
香りはそんなに強くない。弱いながらもセミヨンの洋梨のニュアンスは感じる。逆にシャルドネの桃系の香りは押さえられている。粘性は弱くサラッとしている。味わいは先ずビター感。このビター感のおかげでシャルドネのコクが抑えられていると思う。すっきりした酸味。シャルドネ&セミヨンのアッサンブラージュは当たること多いな。

 

 

トップバリュ・コンドル・メルロー2015
(チリ・セントラルヴァレー)

トップバリュコンドルメルロー2015

 

 

 

 

 

 

 

トップバリュコンドルメルロー2015ディスク

 

 

 

 

 

 

 

色調は紫を含んだルビー色。コアからリムにかけて均一の色。
粘性は強い。レッグス2本目が消えても3本目が発生する。
ストロベリー(ジャム)の甘い香り、華やかな香りに圧倒されそう
時間経過で温度が上がってきたほうが香りが立ってくる
普通若いテーブルワインクラスはやや冷やし気味のほうが美味しいとよく言うけどこのワインに限っては17℃~20℃でもいいかもしれない。香りが楽しめる。
ほのかな甘み、ソフトな酸味、ボディはスマート。ただややざらついたタンニンが欠点。

 

 

トップバリュ・コンドル ソーヴィニヨン・ブラン2015
(チリ・セントラルヴァレー)

トップバリュコンドルソーヴィニヨンブラン2015

 

 

 

 

 

 

 

トップバリュコンドルソーヴィニヨンブラン2015ディスク

 

 

 

 

 

 

 

やや麦わら色に近づいたレモンイエロー
粘性はわずかにあるくらい。レッグスは1本発生して間もなく消える。
控えめな香りだがしっかり色々なアロマ、グレープグルーツ、パイナップル、マンゴーペパーミントあたりのハーブ系の香り。軽いアルコール感。
フレッシュな酸味とやや高めの苦味。この苦味が時間変化とともに甘味に変わる。アイレンやミュスカデの一部でたまにある上品な甘みに似ている。

 

えーと、次にCGCグループさんがインポータ―兼販売者になってる2名様ご登場

 

ヤリ ワイルド・スワン カベルネ・ソーヴィニヨン2015
(チリ・セントラルヴァレー)

ヤリワイルドスワンカベルネソーヴィニヨン2015

 

 

 

 

 

 

 

ヤリワイルドスワンカベルネソーヴィニヨン2015ディスク

 

 

 

 

 

 

 

チェリーレッドとはこの色だろう、てなぐらいのチェリーレッド。
コアからリムにかけて均一の色。粘性は強くレッグスが複数本出ては消える。
香りはカシス、プラム、杉、弱くインクのニュアンス
ソフトな酸味、ちょっとべたついた甘さが欠点。しかしこのクラスのワインにしては丸いタンニン。ここが美味しさの肝だな。

 

ヤリ ワイルド・スワン シャルドネ2015
(チリ・セントラルヴァレー)

ヤリワイルドスワンシャルドネ2015

 

 

 

 

 

 

 

ヤリワイルドスワンシャルドネ2015ディスク

 

 

 

 

 

 

 

麦わら色。
粘性は中程度。レッグスは発生するが1本出て消える位
香りはよわいな。パイナップルを思わせる香りだけ感じる。
ややぼやけた酸味だが滑らかな甘みが秀逸。
飲み続けてもくどさの揺り返しがこない。
シャルドネ苦手だ苦手だと言い続けてきた顧問ですが
今回紹介した5本のなかでは一番好評価。桃を感じなかった。

桃、桃って言うけどシャルドネの全部に桃が香るかあ?

いや、当然そういうクエスチョンはあるでしょうよ。
顧問はが嫌いなんですよ。
で嫌いな香りには(要素が少なくても)敏感にかぎ取ってしまう
で、「イヤッ」

お前は小学生の子供かっ

いいえ、いい大人の幼児ですっ
楊枝はよく使いますっ
じじいなんで楊枝は心の友ですっ
楊枝がないと生きていけませんっ
イカが引っかかると楊枝でもよく取れませんっ
でも引っかかったイカは楊枝をなん本使っても
取りたいもんなんですっ

 

というわけで次回は安くて美味しい楊枝の4回目
じゃなくて安くて美味しいワイン4回目400円台

いやー、どうかなあ。
そんなもんあるかなあ?

400円も出せば丸いビニール容器500本入り楊枝が4つ位買えるだろうけどなあ(注2)

 

(注)
(注1)2016年12月現在イオン、CGCグループ店舗にて。税込。
(注2)2016年12月現在ネット相場。税込。

【2016年12月23日公開 消費税8%】

 

※でもま、普通「ワイルド・スワン」と言やこっちのが有名。

ワイルド・スワン
created by Rinker
dtmn2033-22

 

 

 

 

 

 

シャブリなんかこわくない

 

シャブリヴィエイユヴィーニュ2013クロズリーデアリズィエ

今回はシャブリで。
もちろん顧問が買うんですからグランク・リュでもプルミエ・クリュでもない。お安いACシャブリです。今はAPと言うんでしたっけねああめんどくさい。Appellation シャブリ Protegee (アペラシオン・シャブリ・プロテジェ) 【シャブリという呼称を保護する】

ステファン・ブロカールつう人のネゴシアンもの。
クロズリー・デ・アリズィエなるブランドのヴィエイユ・ヴィーニュです。

ヴィエイユ・ヴィーニュとは何ぞやとお聞きですか?
V.V.とかって表記する例のあれ、ですよあれ、
そうっ! 古木!

このワインには樹齢30年以上の木を使ってるんだって。

 

シャブリヴィエイユヴィーニュ2013クロズリーデアリズィエボトルシャブリヴィエイユヴィーニュ2013クロズリーデアリズィエエチケット

 

 

 

 

 

 

 

 

でも不思議だなあ。
ネゴシアンものでしょ?
ACでしょ?

いろんな農家から買うんでしょ?ブドウをシャルドネを。
古木のだけ買うわけ?それが古木だってわかるのん?
この価格でそんな手間暇かけてられるのん?
ネットでのうたい文句は「上質ブルゴーニュを破格の相場で提供できる仕組みを作り上げました」
クロズリー・デ・アリズィエとはそういうネゴシアン、そういうブランドだそうです。

シャブリヴィエイユヴィーニュ2013クロズリーデアリズィエグラスシャブリヴィエイユヴィーニュ2013クロズリーデアリズィエディスク

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いいんだけどさ。美味しかったから。
色は少しグリーンがかったイエロー。

粘性はほぼない、あっさりしている。

ナッツ、はちみつ、柑橘系(レモンというよりオレンジをイメージ)、ほんの少し桃の香り。

実はこのシャルドネに付き物の桃っぽい香りが苦手でシャルドネを敬遠してたんだけど・・・
このワインでは飲む場面では全く気にならない。甘さと苦味と果実味が一挙にくる感じ。

今回妻がカキフライを作ってくれるってんでその晩御飯に合わせてシャブリを買っておいたんですよ。
大正解!
飲んで甘さにうっとり、カキフライ食べたあとに飲むと今度は果実味が押し寄せてくる。

よく牡蠣にシャブリというけど本当だなあ!

え?違う?
プルミエ・クリュ以上の「キンメリジャン」(牡蠣殻を多く含む土壌)と生牡蠣のことだって。

はいはいそうでした。すまんこってす。

もっとミネラル感を前面に出したシャブリと生牡蠣の組み合わせね。
はいはいそうですね。

葡萄の樹の下には牡蠣の貝殻が埋まっている!
これは信じていいことなんだよ。何故って、シャブリと生牡蠣があんなにも見事に合うなんて信じられないことじゃないか。

・・・てか。

クロズリー・デ・アリズィエでもプルミエ・クリュの「キンメリジャン」を出してるじゃないかって。
はいはい。ミネラリーなワインを買え、と。

しかもねー、生牡蠣なんて家庭で食べるもんじゃないし・・・
*実は今回牡蠣のことを調べようとYahoo!知恵袋あたりを検索してたら・・・家庭で生牡蠣~ノロウィルス~悲惨は定番コースなんじゃないの。ガクブル。

はいはいそうでした。すまんこってす。

生牡蠣なんぞ家庭で食うなと。
はいはいそうですね

レストランで殻付きのを食えと
はいはい。

つまり牡蠣にシャブリとはありえない組み合わせだったのだ。

貧者には。

忍者じゃねえぞ。

生姜でもねえぞ

最後のはひねりすぎだぞ

【2015年10月4日公開 消費税8%】