連作ワイン劇場「ワイン長屋の人々」第3話:長屋の片隅で若旦那は叫ぶ

ヴァインゲルトナーシュトロンベルクツァバーゴイトロリンガーミットレンベルガートロッケン2018ヴェルテンベルク

ヴァインゲルトナー・シュトロンベルク・ツァバーゴイ・トロリンガー・ミット・レンベルガー・トロッケン・2018・ヴェルテンベルク

 

「若旦那いるかい?」

「おんや伴さん?こんつわ」

「ちいと面白いワインを持ってきたん」

ボトルを見るなり若旦那は渋い顔をした。

「ドイツワインざんすか?拙(せつ)はブルゴーニュ以外は・・・」

「おっと、その先は言わねえでもらいてえな、若旦那がチリ・ピノもカリ・ピノも飲まないブルゴーニュ原理主事者だってことはあっしもご存じだよ」

「分かってんじゃないの」

「そんな若旦那にこそ飲んでもらいてえなと思ってさ」

「まあね、中にはオツなワインもあるんでしょうよ。しかしそもそもワインの糖度で価値判定のお墨付きを決めるなんて、全く分かってないお国ざんすよ。ピノ・ノワールって立派なブドウ品種名があるのにシュペ・・・シュペ・・・」

「シュペートブルグンダー」

「そう、そのグンダーとやらを名乗るなんて不届きの極みでがしょ。ドイツだけですよ。スペイン語を話すチリだって英語を話すカリフォルニアだってピノはピノとしか呼ばないざんすよ」

 

伴はあきれた。

ピノ・ノワールをピノ・ノワールと呼ばないのはドイツだけとか・・・もの知らずもいい加減にしてほしいぜ。イタリアだったらピノ・ネロだしオーストリアならブラウブルグンダーだ。ブルゴーニュばっかり飲んでるから変な知識で固まるんだいべらぼうめ。いっちょ目え覚まさせてやんねえと。

 

「しかも若旦那、このワインはピノ・ノワールですらないんで」

「なんですってぇー」

若旦那は叫んだ

「ピノ・ノワール以外を飲むくらいなら。焼酎でも飲むほうがマシざんすキィィー」

 

ヴァインゲルトナーシュトロンベルクツァバーゴイトロリンガーミットレンベルガートロッケン2018ヴェルテンベルクボトル

ヴァインゲルトナーシュトロンベルクツァバーゴイトロリンガーミットレンベルガートロッケン2018ヴェルテンベルクエチケット

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

伴はあきれた。

なんだかんだ言って結局飲むんだな。

 

ヴァインゲルトナーシュトロンベルクツァバーゴイトロリンガーミットレンベルガートロッケン2018ヴェルテンベルクグラス

 

若旦那は思った。

おんや?悪くない。

ついつい美味いと言いそうざんす。

アッサンブラージュはトロリンガーとレンベルガー。ドイツの固有品種ざんすかね?これで900円台?信じらんないクオリティざんす。

色はルビー。青みの抜けたいい色のルビー色ざんす、色はなんだかマスカット・ベリーAに似てるざんすね。とても強い粘性。ストロベリーの甘系のベリー香とブラックベリーの酸味系ベリー香が両方あるざんす。味わいは先ず酸味。かなりきりっとした酸味。喉越しのいいこなれたタンニンと調和してるざんす。アフターにホワイトペッパーを思わせるスパイス感。このスパイシーさはとっても秀逸ざんすね。

余韻は結構長いんざんすね。なんだかピノ・ノワールによく似た風貌でやすね。

しかしここで美味いなんて言おうもんなら伴の奴のドヤ顔をおがまなならん、これは悔しいざんすね。

 

ヴァインゲルトナーシュトロンベルクツァバーゴイトロリンガーミットレンベルガートロッケン2018ヴェルテンベルクディスク

 

「不味い!」

「へえ?」

「不味い、と言ったざんす」

「待った待った。いかに半可通の若旦那でもこのワインの良さはわかろうてもんだ」

「半可通とは何でがす。吉原(なか)行くたんびにGrand Cru 開けてる拙(せつ)ざんすよ」

「だから勘当されるんだよ。おじさんがここの大家だからって、たまたま助けてもらってんだ。この先どうするつもりだい。だいたい吉原(なか)に何しに行ってんだい。ふつうは女(なじみ)に会いに行くもんだよ」

「拙(せつ)の先のことは大丈夫。うふ。」

「へええ勘当といてもらうのかい」

「それこそ女(なじみ)にしばらく面倒見てもらいながら」

「もらいながら?」

「近い将来ワイン評論家としてデビューするざんす。おーっほっほほ」

 

呆れて伴は思う。

ピノ・ノワールしか飲まない奴がどうやってワイン評論家になれるんだ、すっとこどっこい。だいたい袋小路んとこのおとっつァん(注1)といいどうしてこの長屋の連中はどいつもこいつもワイン評論家になりたがるのかね。そもそもワイン評論家なんて仕事そんなに需要あるのか?

 

「じゃあ、ワイン評論家の先生にお尋ねしましょう。このワインのどこがダメだ?」

 

若旦那の眼が光った。

「このワインはダシがきいてない」

伴の目も光った。

「ダシか?」

「ダシざんす」

「わかるなダシだ」

「ダシよ!おわかりざんしょ」

 

伴は頷いてしまった。

確かに、なんとも表現の難しい旨味をブルゴーニュのピノ・ノワールに感じる時はある。しかしそれをダシって言っちゃっていいのか?ダシってそもそもなんだ?

 

「若旦那、そもそもダシとは?」

「祇園祭の山鉾みたいなのは残念ながらお江戸にないざんすね」

「それ山車」

「ちょっと当たってみて、反応見るざんす」

「それ打診」

「以外に人情噺の名演が多いざんす」

「それ談志」

「定期刊行が原則の書籍じゃない本ざんす」

「それ雑誌」

「コメディアンでジャズシンガーざんす」

「それ団しん也・・・ってチョット若旦那どんどん遠くなってるぜ」

「じゃあこのへんで勘弁してやるざます」

 

2杯目を自分でサーブした若旦那に、伴は言う。

「不味いんじゃなかったのかい?」

「2杯目以降はどうでもよがんしょ。後は泥酔までまっつぐざんす、伴さんも遠慮なくやっつくんな!」

「美味いって言えよ、強情っぱり。大体俺が持ってきた御酒(ごしゅ)だい。人の酒を不味いとか言いながらぐびぐびやるってなどういう了見だよ」

「これ位厚顔じゃないとワイン評論家なんてつとまらないざんす。おーっほっほほ」

 

なんでございます。じつにどうもこの乱暴な評論家もあったもんで・・・伴さんと若旦那の与太話はまだまだ続きます。キリがないてんで御開(おしら)きということで。

 

【2022年4月23日公開 900円台 消費税10%】

 

 

(注1)第1話の主人公のおとっつァんのフルネームは『袋小路おとっつァん』です。実はおとっつァん、とは親族呼称ではなく『おとっつァん』という名だったのです。びっくりしますね。顧問も最近知ってびっくりしました。

 

若旦那ときたら志ん朝で決まりでしょう。

三代目 古今亭志ん朝
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六代目圓生の真似なんかも絶品ですが、フランク・シナトラ辺りの歌真似もじつに楽しい団しん也。このアルバムは往年のジャズのスタンダードナンバーというより広くポピュラーソングから選曲してるので、ジャズシンガー団しん也を聴きたい方には物足りないかも知れませんが・・・声の魅力は充分伝わりますね。

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昭和の落語に馴染み出すと「じつにどうもこの」がじつにどうもこの聴きたくなってきます。

六代目 三遊亭圓生
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第4話へ続く

 

 

 

ヴュルテンベルクなんかこわくない

ヴァインゲルトナーシュトロンベルクツァバーゴイトロリンガーミットレンベルガートロッケン2018ヴェルテンベルク

 

ヴァインゲルトナー・シュトロンベルク・ツァバーゴイ・トロリンガー・ミット・レンベルガー・トロッケン・2018・ヴェルテンベルク

 

ラインヘッセンなんかこわくないでお勉強したQ.b.A.のb(特定の)A(地域)13地域の一つヴュルテンベルクのワインです。

実は何回目かのリピートです。顧問の中では1000円以下コストコ高コストパフォーマンス暫定1位です。

しかしどっから見つけてきたんだか、コストコってこういうワインを発掘するから侮れませんね。

 

ヴァインゲルトナーシュトロンベルクツァバーゴイトロリンガーミットレンベルガートロッケン2018ヴェルテンベルクボトル

 

ヴァインゲルトナーシュトロンベルクツァバーゴイトロリンガーミットレンベルガートロッケン2018ヴェルテンベルクエチケット

 

テイスティングコメント行きます

 

ヴァインゲルトナーシュトロンベルクツァバーゴイトロリンガーミットレンベルガートロッケン2018ヴェルテンベルクグラス

ヴァインゲルトナーシュトロンベルクツァバーゴイトロリンガーミットレンベルガートロッケン2018ヴェルテンベルクディスク

 

青みのとれた透明感のある綺麗なルビー色。マスカット・ベリーAのディスクによく似ている。とても強い粘性。ブラックベリー当たりの酸味系ベリー香とラズベリー・ストロベリー当たりの甘系のベリー香。時間経過とともに甘系ベリー香が強まってくる。加えて白ワインでよく感じる青りんごの香りも出てくる。味わいは辛口で甘みのないキリっとした酸味。のど越しの良いこなれたタンニン。

 

胡椒を思わせるスパイシーさ、アフターで強くなる。たまにピノ・ノワールで感じるスパイシーさととてもよく似ている。余韻は結構長い。

 

ただ豊潤さとか力強さとは遠い硬めのボディなので合わせる食事は選びますね。

 

今回すき焼きと合わせたんですがあんまりマリアージュ的には良くなかったですな。以前、寿司と合わせた時のほうがよかった。寿司の酸味と醤油の塩味が全く喧嘩せずきっちりマリアージュしてました。(さすがにイクラはだめでしたが)

 

マグロやサーモンの刺身と赤ワインが合ったりするが、寿司となると「ちょっとどうかな」なんて場合がままある

 

トロリンガーとレンベルガー。なじみの薄いアッサンブラージュだし食事を選びます。今回の失敗マリアージュのおかげで役割がくっきりしました。寿司に合わせるワインとしてスパークリング以外にもう1つ武器を手にしたという感想です。

 

ただね・・・今回セラーインしてたのを何カ月ぶりに引っ張りだしたんですが。実は最近のコストコにはもうありませんね。

 

コストコってこういうワインを発掘するから侮れないんですが、同時に・・・油断もできない。ある時買わないとなくなってしまう。

 

はっきり言って100均よりひどくないすか?無印良品さんでも見習ってほしいわフントニ。

 

 

【2022年4月16日公開 消費税10%】

 

 

 

ローヌなんかこわくない2

ラヴィエイユフェルムブラン2017

 ラ・ヴィエイユ・フェルム・ブラン2017

コストコで買いました。

 今回はローヌのワイン、AOCはリュベロン。 

リュベロンってどこといったらこんなところ。

 「ローヌなんかこわくない」で取り上げたラ・ヴィエイユ・フェルム・ルージュのAOCヴァントーのお隣り。アヴィニョン、エクサンプロヴァンス、マノスクに挟まれた辺りですってさ。

 

 こんなまだらっこしい説明せにゃならんのもAOCにリュベロンがあって地名にリュベロンがないからで。でもリュベロン地方というのは厳然とあるみたい。リュベロン地方自然公園から来てるって。地図のポイント表示にもMaison Du Parc Naturel Régional du Luberonて書いてあるね。ワイン産地としてより観光地として有名らしいですよ。ふうん。

 

ざる蕎麦

 

 

 

 

 

さて唐突ですがお蕎麦です。実は蕎麦好き。真冬でもざる蕎麦が食べたい口。でまあアルコーラー(注1)なら共感いただけると思うのですが、蕎麦ってお酒のお供に最高っすよね。特にビールとよく合う。ウイスキーもハイボールだといい感じ。日本酒は・・・・スミマセーン日本酒全然分かんないです。もう本当に半端なアルコーラーだこと。

ワインが好きで蕎麦が好きだと合わせてみたいと思うのは人情でしょ!

 

 でも躊躇するよね。

 

 和食全般そうだけどワインと合わせづらい。刺身と赤ワインなんていかにも合わなそうでもサーモンやトロとは合ったりするし、白ワインも醤油とか刺身と喧嘩する場合がチラホララ。

 

 近頃は研究、実験が面倒くさくて「和食っ?スパークリングっしょ!」と短絡させてました。まあ大体無難に合ってくれる。スパークリングったってシャンパーニュじゃなくてカバですけどね。

 

 でもって今回お蕎麦をいただくのに、なぜ白ワインをセレクトしたのかはよくわからない。夏はとっくに尾張にゃごやだったのでカバは切らしてました。でもビールも(注2)ウィスキーも炭酸も在庫あったのにね。大体いつもチコちゃんに叱られるくらいボーっと生きてるのでこの時もボーっと選んだんだと思います。

 ラヴィエイユフェルムブラン2017ボトル

 

 

 

 

 

 

ラヴィエイユフェルムブラン2017エチケット

 

 

 

 

 

 

 

アッサンブラージュはネットの情報から。グルナッシュ・ブラン 30% , ブールブーラン 30%、ユニ・ブラン 30% , ルーサンヌ 10%ですって。

 果たして麺つゆ、ワサビ、ネギ、七味、蕎麦連合軍とグルナッシュ・ブラン 、ブールブーラン 、ユニ・ブラン、ルーサンヌ 連合軍は停戦するのか開戦か?

 ぐびぐびズルズル。(注3

 え?はいい?

美味しいでつよ!

 ラヴィエイユフェルムブラン2017グラス

 

 

 

 

 

 

ラヴィエイユフェルムブラン2017ディスク

 

 

 

 

 

 

 

テイスティングコメットさん行きます。

透明度の高いグリーンイエロー。強い粘性。グレープフルーツや青リンゴの香り。ヘーゼルナッツのロースト香。かなりはっきりした嫌味のない甘み。ソフトな酸味。アフターに甘くスムーズな苦味。軽いアルコール感。この白ワインの方はヴィエイユフェルムの赤と違って余韻が長い。

 蕎麦と合わせていい感じでした。このワインの絶妙な甘さ、微かな苦味が蕎麦ツユに合うのかもしれないが、赤ワインでもいけるんじゃない?ガメイとかピノ・ノワールとか面白そう。これからためして茗荷谷。

 いやー盲点だったな。スティルワイン(注4)と蕎麦って合わないもんだと思い込んでた。

 

蕎麦とワイン

 

新しいテーマができたぞっ!これで10やそこら記事が書けるぞ!

 

ところで前回予告していた、真打がどうこうの話は何処行っちゃったのかって?蕎麦をテーマにすれば落語っぽくなるかなと思ったけど、なりませんでしたな。

 ではとってつけたようにヴィンテージを尋ねる場面を時そば風に。

「何刻だい」

「へえ、2017で」

 

 

 

(注1)顧問の造語です。歩くのが好きな健康的な方の「歩こうラー」で使う人がちらほら。アルコールを好きで抜くことができない、で使う人もちらほらいたりもします。顧問のはロックンローラーみたいに一つの生きかた!!!を表現する意味で使います。つまりこのブログが元祖だ!あー苦しい。

 (注2)嘘です、見栄はりました。ビールではなく発泡酒、しかもどこぞやのPB

 (注3)ぐびぐび、変だと思うよね。でもワインをのむ時の擬音語でいいのないのよ。グイグイでもごくごくプハーでもちびちびでも変だし。まさかテイスティングテイスティングとかじゃねえ・・・

 (注4)普通の白とか赤とかの発泡性のないワインのことをスティルワインと呼びます。

 (サゲの注)サゲにもオチにもパロディにもなってやしない。晴れ渡った秋の空みたいにスカーっとかすってますな。季節ももう秋ですし。時節柄よろしいかと。

ああ、もう秋だ。___それにしても、何故、冬に食べられないざる蕎麦を惜しむのか、ワイン兇徒はうみゃいワインの発見を志す者ではないのか、11月第三木曜日の喧騒から遠く離れて。

【2018年11月17日公開 消費税8%】

 

ラ・ヴィエイユ・フェルム・ブラン
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サン・テミリオンなんかこわくない

今回はAOCサン・テミリオングランクリュのシャトー・ラ・コンフェッション2013

 

で、まあこのワインのことをあれこれ書く前にですね、ちょっとしたニュースを

祝YouTube視聴回数1000回

わたくしのYouTubeチャンネル『顧問 winevinvino』が視聴回数1000回を獲得しました。

            

  顧問 winevinvino

          ↑

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・??

ゼロ2つばかりまちげてねえか?

まちげてねえす。

 

まあ顧問の動画なんてこんなもんですよ。

逆にワインのサーブだの辛口オリーブオイルのレシピだの地味な動画ばかりで1000回行っちゃうほうが驚きですね。

しかもアップした動画たったの14個ですよ。

一方このブログはどうかというと38個も記事書いてるのに・・・

悲しくなるから出したくないので出さないけれど数字で言ったら

同じような時期に始めてたったの〇〇〇〇PVですよあうあう。

 

しかも色々研究してワイン買って写真撮って

セラーで保存して抜栓して写真撮って香りを感じて言葉におきかえて書いてワイン回して変化した香りを感じて言葉に置き換えて書いて味わって果実味、甘味、酸味、タンニン、を言葉に置き換えて書いてアフターがどんなだか書いてアルコール感の強い弱い書いて全体の印象を書いて(注1)

そんなんで出来た自分の書いたテイスティングノートを推敲して記事にして写真アップして地図貼り付けて寒くて残念なギャグをひねり出してブログにまとめて

精魂込めて作ったブログが〇〇〇〇PVですよあうあう。

一方YouTubeの方はただ撮って(多少編集はしてるけど)UPしただけ。ワイン系の動画はこのブログに全て貼り付けてるのでそれ以外をご紹介しますとですね。

 

例えばこんな動画

あるいはこんな動画

 

ね!毛抜きでしょ。違う違う手抜きでしょ。見てくださってる方ってどんな方なんでしょ。

さてワイン。今回のワインは

サン・テミリオン!

グランクリュクラッセ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フロンサックとかコート・ド・カスティオンとかの周辺の田舎じゃなく本物のサン・テミリオン!

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たまには安ワイン以外も飲みます。

だってワインマニアだからごくごく。

たまにはブログでもYouTube並みに手抜きすることにします。

だって不人気ブログだからフンッ。どうどう。

美味しい。ぐびぐび。

 

 

(注1)スマートなとか、グラマーなとか、骨格のしっかりしたとか、力強いとかそんないいかたしますね。

(後記) 本当はここで終わればスマート???なんだろうけど取りあげたワインをリピートするかどうか自分のための忘備録の意味もあるのでテイスティングメモを。買ったのはコストコ。相場の30%以上の値引き。超特価の部類かな。アッサンブラージュはメルロ40%、カベルネ・フラン40%、カベルネ・ソーヴィニヨン20%。透明感のある明るいルビー色。強い粘性。レッグスがエッジの手前で一時停止してさらにゆっくり落ちてゆく。こんな落ち方するのは初めて見た。香りはカシス、プラム、ダークチェリー。第二アロマにバターの甘い香り。味わいはほのかな甘み、さわやかな酸味、とてもスムーズなタンニン。アルコール度数13%のわりに軽いアルコール感。スマートなボディ。うみゃい。星よっつ。

【2017年10月8日公開 消費税8%】

 

 

 

 

 

シャブリなんかこわくない2

ジャフランシャブリ2015
ジャフラン・シャブリ2015

コストコです。コストコで買ったワインです。
とても美味しかった。同じシャルドネでもシャブリは明らかに違うってことを再認識。あんまり生産地を試しもしないでシャルドネ苦手もないもんだと深く反省。果実味が変な方向へ言っちゃう、プラス桃の香りが少しでもするようなら発狂。そういうことがないものねえ。以前、AOC的にもう少し低いランクの【プチシャブリ】飲んだ時も美味しかった。

さて今回「ブルゴーニュなんかこわくない」じゃなく「シャブリなんかこわくない」にしてみました。

過去シャブリを扱った投稿があったのでそっちを「シャブリなんかこわくない」に変えて、こっちは「シャブリなんかこわくない2」にしました。

当ブログタイトルの一貫性のなさは賢明な読者の皆様お気付きだと思いますがその国の広い行政単位だったり狭い行政単位だったり漠然と地域名称だったり

AOC(注1)やAOP(注2)やDOC(注3)やDOCG(注4)やDO(注5)やDOCa(注6)をタイトルつけるときもあれば
国名にしちゃうときもある

選択基準は以下の通りです

①よく知られている
②括りやすい
③ウケ狙い(そうですイスラエルなんかこわくないは狙いました。狙い外れてねえかすみません)
④あまり考えてない

でもってシャブリは「ブルゴーニュなんかこわくない」で括ってたんですが、シャブリはシャブリだけで分離独立することにしました。

ワインバカにとっては意外なんだけど、シャブリってなんか有名みたい。なにやらブルゴーニュより知られているよう。
というわけで①の基準に則ってシャブリ地区のワインは「シャブリなんかこわくない」に統一することにしました。パチパチ。

同じブルゴーニュで既に「ボジョレなんかこわくない」ってやっちゃってるしね(これ選択基準④ね)

そういうわけでシャブリ地区の地図貼っときますね

シャブリはディジョンのずっと左上のあたりですね。ちなみにディジョンの左下あたりには超高級赤ワインの産地が広がって、というか狭まってますね。

さて、分離独立したところで、シャブリってなんぞやのお勉強会。
シャブリ地区の特徴は石灰質が豊富な粘土質。さらにグラン・クリュ全てとプルミエ・クリュの一部はジュラ紀の一時期である「キンメリジャン」と呼ばれる、牡蠣殻を多く含む土壌である。

【高額な】シャブリの奴は陸地になる前の海の時代からここで作られるワインは美味しいのが出来ると運命づけられていた。そう言いたいわけだ。

つまりわたくしって生まれる前から選ばれていたのよ。オーホホホ!だいたい「キンメリジャン」以外のお里で生まれようなんて恥ずかしくありませんの?オーホホホホホホッ!

ああむかつく。

ジャフランシャブリ2015ボトル

 

 

 

 

 

 

 

 

ジャフランシャブリ2015エチケット

 

 

 

 

 

 

 

で今回取り上げるシャブリはキンメリジャンなのか違うのか?
よくわかんないね。ミネラリーだとは思うけど。
生牡蠣食べる訳じゃないからこの辺はもういいや

ジャフランシャブリ2015グラス

 

 

 

 

 

 

 

 

ジャフランシャブリ2015ディスク

 

 

 

 

 

 

 

抜栓しただけで香りが立ってきた。すごい。
照りのあるレモンイエロー。粘性は弱くサラッとしている。
マスカット、ライチ、青りんごの香り。果実味よりミネラル感がやや強いかな。フレッシュな酸味とスムーズな苦味。豊かなアルコール感。

今回生牡蠣じゃなく、牡蠣フライと合わせてみました。
某ワインショップのソムリエに教えてもらった「シャブリは揚げ物全般に合いますよ」てなことだったので実践した結果は大成功でした。

と、ここまで書いてきて今回どうやっても落ちそうにない展開に頭を抱える顧問一人。

さて、どう落とすか?これで終わりでは、まるでワインブログ、もしくはSNSワイン投稿のようではないか。

『今年のボージョレ・ヌーボーもう飲みましたか?私は今年も一番乗りイベントに参加しました』
『ワイン苦手だったけどコストコで買うようになって詳しくなりました』
『国名とブランド名です。ブドウ品種?ヴィンテージ?なにそれ?』
『俺ってこんな高いワイン飲んだんだぜ。すごいだろう』
なんていう連中と変わらんじゃないか。

て、お前も通ってきた道なんじゃねえのって?

もうっ・・・・・・・いじわるっ。カバッ。

 

 

(注1)Appellation d’Origine Controlee (アペラシオン・ドジリーヌ・コントロレ) 【原産地統制呼称】
フランスの高級ワインの地域(村とか畑とか)の統一した呼び方

(注2)Appellation d’Origine Protegee (アペラシオン・ドリジーヌ・プロテジェ) 【原産地呼称保護】
2009年以降のフランスの高級ワインの地域(村とか畑とか)の統一した呼び方。EUの規定に従えばこの表記になる。ただしフランスに関しては従来のAOC表記でも許される・・・こんなあいまいなルールだと次第にこれ使われなくなるんじゃないかね。二千円札とかE電なんかと同じ運命をたどりそうな気が。

(注3)Denominazione di Origine Controllata(デノミナツィオーネ・ディ・オリージネ・コントロッラータ) 【原産地統制呼称】
イタリアの高級ワインの地域(村とか畑とか)の統一した呼び方

(注4)Denominazione di Origine Controllata e Garantita (デノミナツィオーネ・ディ・オリージネ・コントロッラータ・エ・ガランティータ) 【保証つき統制原産地呼称】
イタリアのもっと高級なワインの地域(村とか畑とか)の統一した呼び方。政府が認可(ガランティータ)したことを証明するシール付

(注5)Denominacion de Origen (デノミナシオン・デ・オリヘン) 【原産地呼称】
スペインの高級ワインの地域の統一した呼び方

(注6)Denominacion de Origen Calificada (デノミナシオン・デ・オリヘン・カリフィカーダ) 【原産地呼称】
スペインのもっと高級なワインの地域の統一した呼び方。もっとも現在はリオハとプリオラートだけ。
プリオラートはカタルーニャ語のDenominacio d’Origen Qualificadaを表示に使っている。

【2017年6月17日公開 消費税8%】

 

 

 

 

 

ローヌなんかこわくない

ラヴィエイユフェルムルージュ2014

ラ・ヴィエイユ・フェルム・ルージュ2014

コストコで年末セールで買ったやつ。送料抜きでもネットより30%程安かった。

今回はローヌで、AOCはヴァントゥー

ヴァントゥーってどこつったらこんなところ

 

リオンからローヌ川をだいぶ下ったとこの右側ですなもそっと詳しくったらこんなところ。ま山ですな

「プロヴァンスの巨人」とも形容されるモン・ヴァントゥーは標高1912m。風を意味するフランス語ventを含む通り、山肌にはミストラルが強く吹きぬけ、この地独特のテロワール(生育環境)の形成に大きな役割を果たしている。国際的な自転車レース、ツール・ド・フランスのコースが、山の北側を縫うように走ることでも知られる。山頂付近の写真なんか本当に荒涼としていてここのどこで葡萄?って一瞬思うけど、もちろん山頂付近じゃなく西側や南側の斜面に広がるという話。かつて教皇庁があったアヴィニョンからは北東に約40kmの位置となる。

最初の地図に戻ってもらってアヴィニョンの北東(右斜め上)に→引っ張って山の左斜め後ろのあたりで止めたところですな。

ラヴィエイユフェルムルージュ2014ボトル

 

 

 

 

 

 

 

ラヴィエイユフェルムルージュ2014エチケット

 

 

 

 

 

 

 

葡萄品種はグルナッシュ50%、シラー20%、カリニャン15%、サンソー15%

ラヴィエイユフェルムルージュ2014グラス

 

 

 

 

 

 

 

ラヴィエイユフェルムルージュ2014ディスク

 

 

 

 

 

 

 

中心は深いチェリーレッド、リムにかけて透明感あるルビーに近づく。
かなり強い粘性。飲んだ後でもグラスを戻すたび度にレッグスが発生する。香りはストロベリーやダークチェリー。味わいは豊かな果実味。
アタックは生き生きした酸味と本当にかすかな甘味、酸味と一体感のあるタンニン。しなやかなボディほどほどのアルコール感。アフターにスパイシーを感じる。ただ余韻は短め。

はい終わります。

え?終わりますってば。

残念なオヤジの残念なウケ狙いないのかって?

ないんです。なぜなら

今回の記事の主な目的は「Googleマップをブログに張ってみたかった」

だったのだー!

だったのだー!

だったのだー!

だったのだー!

だったのだー!

 

※余韻が短かったのが残念だったので文章で余韻を表現してみました。山の雰囲気も出てるでしょ。

【2016年2月8日公開 消費税8%】

 

 

 

 

 

安くて美味しいワインなんかこわくない2

・・・・・・ワイン安くなったよね

ボルドーの格付けワインとかブルゴーニュの1erCruとかGrCruとかの話じゃなく(この辺は変わらず高いしボルドーは年々高くなっている印象)アルゼンチン、オーストラリア、スペインあたりの美味しいワインの話。

ということで安くて美味しいシリーズ2回目は600円台に挑戦(注1)。
バロンドレイクラブプリヴァード2013ボトル

 

 

 

 

 

 

ボタルクラカベルネソーヴィニヨンリゼルヴァ2014ボトル

 

 

 

 

 

 

 

コストコです。
コストコに関するブログなんてそれこそググればいくらでも出てくるし当然ワインに関する記事もよく目にする。

今回取り上げるワインだって色々な人が「これは旨い」なんて取り上げてますよ。
でもね

①コストコ系のブログはコストコで買ったワイン【だけを取り上げる】し

②ワイン系のブログはコストコで買ったワイン【だけは絶対取り上げ】ない

多分①の人は

「コストコがワインも売ってるんで、取り上げてみました。ええそうですワインなんて詳しくありません。飲みたいと思ったこともないし。今回何本か飲んでみて美味しかったので・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ワイン詳しくないけどって予防線張っておいてワインを紹介するなよって。
何ですかあなた言いがかりですか?これ以上変なこと言うんだったらSNS総動員してあなたのブログ炎上させますよ?」

って言いたいんだろうし。

多分②の人は

「ええ。存じておりますよ。ただお顔見知りなだけですよ、挨拶とかは差し上げませんけれど。こういう言い方すると失礼かもしれませんけど、お生まれとかお育ちとかどうなんでしょうか?リオハDOCa?まあ、あのお値段で?わたくしまったく存じませんで・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
どうして無視するんだって。
何ですかあなた脅迫なさるんですか?これ以上変なことおっしゃるならお友達さそってSNSで書き込みしますわよ、炎上してもよろしくって?」

って言いたいんだろう。

顧問は軸もないしプライドもないしポリシーも意見もこだわりもないので
【ワインブログなのに】
コストコの安くて美味しいワインを取り上げます。

 

バロン・ド・レイ・クラブプリヴァード2013
(リオハDoca)

バロンドレイクラブプリヴァード2013

 

 

 

 

 

 

 

バロンドレイクラブプリヴァード2013ディスク

 

 

 

 

 

 

 

コア(注2)は青のトーンが強いルビー色、リム(注3)からエッジ(注4)にかけて透明感のある紫が強くなる。
ストロベリー付近の果実味のある香り。アフターにロースト香。
アルコール感が強すぎずスマートなボディ。ほのかな甘み、ソフトな酸味、こなれたタンニン。
テンプラニーリョって外すと「うへぇ・・・」だけど当たると大当たりだなあ。
本当に600円台なんだろうか?信じらんない。

 

ボタルクラ カベルネ・ソーヴィニヨン リゼルヴァ2014
(チリ、セントラルヴァレー)

ボタルクラカベルネソーヴィニヨンリゼルヴァ2014

 

 

 

 

 

 

 

ボタルクラカベルネソーヴィニヨンリゼルヴァ2014ディスク

 

 

 

 

 

 

 

かなり青みの強いガーネット、ほぼ紫。コアからリムにかけて均一な色。
粘性は強く次々とレッグス(注5)が発生して途絶えない。カシス等のベリー系の香り。
バニラの樽香、弱く青ピーマン。甘草を思わせる漢方薬っぽい香りをかすかに感じる。
アルコール感は強めでグラマーなボディ。丸くしっかりしたタンニン。甘味はほぼなくソフトな酸味。
香りの複雑さにまいっちんぐ(死語)

さて安くて美味しいワインの3回目は500円台。
はたしてそんなものが本当にあるのか?
括目して待て!
いつになるかはわからない。
括目してらんないかもしんない。

(注)
(注1)2016年9月現在コストコ、税込。
(注2)色の表現によく使う、グラスの中のワイン中央部。
(注3)同じく周辺部。
(注4)さらに外側。ワインとグラスの境界線。
(注5)グラス回すと出てくるやつ。いなかっぺ大将が「どぼじて」とセリフはくときの涙をイメージして。※注になってねえぞ! ご指摘ありがとう。

【2016年9月4日公開 消費税8%】

 

 

 

 

 

ロワールなんかこわくない

ドメーヌデュノゼAOCサンセールソーヴィニヨンブラン2013

今回はワインの価格についてひとくさり。
こんなに価格差があるとちょっとねえ・・・・・という話。

今回はロワールで
ドメーヌ・デュ・ノゼ サンセール [2013]

コストコ行きます。よく行きます。
ピザとか買います。よく食います。
太るんだこれが!
ダイエットの達人を標榜している顧問にとってコストコは天敵なんです。
で、メタボがだんだんひどくなりいつかは点滴する羽目に!
うまいっ! うまかないよ。

で、ワインも買います。
白っぽい店舗証明ピッカピカ、温度管理なんのその、湿度管理何者ぞ。
文句あるなら買うんじゃねえよ的な
実に堂々たる山積み野ざらし的な
ワイン売り場でしっかり買います。

だって安いんだもん。
いつもここで気になるワインを見つけると
スマホですぐに価格調査を始めます。
うむ我ながら実に貧乏くさい。
で、このドメーヌ・デュ・ノゼ・サンセール [2013]
税込¥1,938のネットでの価格を調べると・・・・・・・・・・・・・・・・・・

うむっ!
価格差でコノスル1本買えるではないか
送料まで考えればサンタデュック1本行っちゃうぞよ

これって乗用車1台買ったら軽自動車1台おまけについてくるようなお得感!

ドメーヌデュノゼAOCサンセールソーヴィニヨンブラン2013ボトルドメーヌデュノゼAOCサンセールソーヴィニヨンブラン2013エチケット

 

 

 

 

 

 

 

高いワインを高く売るコンセプトの小売店(例えばデパートのワイン売り場)
こういうところの対抗馬としてネットの酒屋さんの意義は大きかったとは思いますよ。でも送料含めたら1300円近い価格差でコストコが販売しているという事実。実店舗のほうが安い場合が多いということに気づいてますよ。少なくともワインマニアは。

もっとはっきり言っちゃえば
【情報の非対称性にあぐらかいてませんか?ワイン屋さん】
多分家電や車なんかに比べて価格比較される頻度が少ないと思うんだよね
だからワイン選びなんかこわい(というか解らない)
って思われてるんじゃないのかな。
ワイン価格比較のサイトでも立ち上げようかしらん

もっとも5大シャトーやオーパスワンあたりをコストコで買おうとは思わんけど。何度も言うようですが
【金ないから買えないけどね( ̄^ ̄)えっへん】

まさかあの明っかるいショーケースの中のをそのまま販売するとは
思わないけどさ(¬_¬)(¬_¬)(¬_¬)

さて。
ここまで書いてきてテイスティングコメントが全くないということに気づいてしまった。

ドメーヌデュノゼAOCサンセールソーヴィニヨンブラン2013ホワイトグラス

 

 

 

 

 

 

 

 

一応コメント。
グレープフルーツや青りんごの香り、フレッシュな酸味と長い余韻。
わずかな苦味のニュアンスを伴ったミネラル感がいいアクセントになっている。美味っしいソーヴィニヨンブランでした。

うむ、付けたしのようなコメントだ。
真面目なワインラヴァーの皆さんごめんね
このブログいわゆる普通のワインブログと目指してる方向が違うみたい。

【2015年7月12日公開 消費税8%】